ブログ

2018年

3月

10日

薬品の変更は、なぜ繰り返されるのか…

 筆 日本ピンパーム協会中部  遠山千秋。

ブログNO47  (16ヵ月ぶりのブログ)

 昔は「チリチリで、後が大変だった」、今は「直ぐに取れて、指が通らない」など、何かと評判の悪いパーマですが、提供する側はこれをどう思っているのか… 

昭和44年前後にデザインパーマとかセットレスパーマと言う「形や楽さ」をイメージさせるパーマが美容界に現れます。使用薬品はチオ系(ロットを巻く)で、かかり過ぎると言う問題が解決されない中での提案でした。そのため、ややロットが太くなり、ロット扱いにセット理論の混じるパーマとなります。

しかし、イメージする効果を提供できず、直ぐに消えてしまいます。

 

次に昭和50年をはさんで、酸性系とシス系の薬液が世に出ます。目的は「傷みを治す」と言う内容でした。しかし、前パーマが悪すぎたため当初は良くなったように感じていたようですが、思っていたような効果は継続せず、レベル低下に歯止めはかからず、デザインパーマと同じ運命をたどります。

※この後にストレートパーマが出るのですが、事故が多発します。

 

現在も同じ目的(システアミン・亜硫酸・スピエラ・化粧品扱いの液)のパーマ剤が出回っていますが、これらの薬品はパワーがなく、形作りに必要な動きが得られません。これに極太ロットを巻くため「あっ」と言う間に取れて、傷みだけは増えると言う具合です。これが冒頭の現パーマの評価につながるのですが、多くの美容師さんがパーマの各調整(強さ、根元、傷み)を髪のせいにして放置して来たため、具体的な調整法やそのルールを解くことが出来ませんでした。そのため不安定な調整が当たり前になり、これを何とかしようとして薬品依存を招いたようです。しかし、お客様はその効果に不信感をつのらせ、そして美容師2017現在)さんはそれに気付かず、薬品依存が歴史的に続いているわけです。

各調整の可視化には、施術安定が条件となります)

 

そもそも、この薬品依存と言う他力本願さがレベル低下を意味するのですが、美容師自体が自分のパーマを疑っていないため、レベル低下の自覚も、パーマ技術の閉塞感も気付いていないと、実験データを分析していた美容師(協会の元講師)が伝えて来たのです。これを協会は美容業界全体の問題と捉え、多くの方に喜んでもらえるパーマの紹介になればと、所有するデータのホームページ化に踏み切りました。

 

2016年

11月

18日

ピンパームには、色々な巻き方がある。

筆 新たなパーマ技術の開発者。

ブログNo.46 美容学校で習ったピンカールを思い出してもらうといいのですが、クロキノール、スパイラル、バレル、リフト、ラリアットなどの色々な名前の巻き方があります。

 

しかし、ピンパームの場合、同じ名前のカールでも、美容学校で習うセットに用いるカールの巻き方とは手順が異なることが多いのです。なぜなら、ピンパームのカールにはテンションを入れることが重要(基本)だからです。この条件を守ったカールは、自然に硬くなり端正さを備え、綺麗でカチッとしたカールになります。あとは目的に合わせて、各種巻き方を使い分けることが美容師の仕事となります。ですから見た目の汚いカールや、緩んで歪なカールは、巻き方とテンションの両方に問題があるため、パーマに問題が出易くなるので要注意です。

 

なお、施術情報で紹介するカールは、根元から巻き込むクロキノールとリフトカールで構成され、スパイラルも使いますが施術情報では紹介していません。

他のカールは資料がないため、コメントを差し控えますがロットに比べると、はるかに多くの巻き方があるようです。

どのカールで巻いてもいいのですが、巻き数の多いカールを、条件を守りながら作れるようになるには、それ相当の練習量が必要です。そして失敗した結果が次の糧になるため、その原因を知ることはさらに重要で、これを忘れると上達しなくなってしまいます。(ピンパームもロットも同じです)

 

定期的にブログを出して来ましたが、これ以降は不定期となります。

 

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2016年

11月

01日

ピンパームを巻くための注意事項。

筆 新たなパーマ技術の開発者。

ブログNo.45

ロットに比べて、ピンパームはより根元近くまでカールが巻き込めます。そのため、根元の方向付けの有利さと、持続性の良さとを備えながら、なおかつボリューム感を適度に抑えることのできるかかり具合が特徴となります。

では、なぜこのような特徴をピンパームが備えるのかと言うと、ロットと言う道具(筒の直径)に制約を受けずに、髪をカールすることが出来るからです。その代わりに、美容師の巻き方(ハンドメード=技量)の良し悪しでピンパームの性能は左右されるため、技量の差はロットより強く現れてしまいます。

この技量差を高めるために行う最初の訓練は、カールの位置決めとその収め方(練習)です。その次にこの位置がぶれないようにカールを作ることです。これが出来るようになったら、最初の訓練内容に加えて、硬い丸いカールにすることです。

 

この2つを守ったピンパームは、整然とした端正なカールとなります。逆に、見た目の汚いカールや、緩んで歪感のあるカールは未熟さを現します。このように端正に巻かれたカールが巻き方の基本となり、これを一定のスピードでリズミカルに巻けるようになるとワインドは早くなります。これをモデルウィックで練習し、全体が45120個程度)位で巻けるようになったら、人の頭に移り経験を積んでお客様へと進みます。このような段取りでカール作りを習得すると、やがてウェーブなどを計画的に配置する作品作りが可能になります。

勿論、ピンパームも、新たなパーマ技術の基本調整は必須条件となります。

 

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日本ピンパーム協会

中部事務局

 

代表 遠山千秋

 

 

 協会代表の挨拶。

 

新たなパーマ技術の発見と、

その性能。

 

私は日本ピンパーム協会中部事務局で代表を務める、遠山千秋と申します。協会発足当時から多くの美容師さんと関わる立場にあり、パーマの夢を語り合ったり、自らがモデルになりパーマを体験して来ました。そのパーマの理想が、シャンプー後のスタイリングの楽さ(楽さ、長持ち)と、格好の良さ(デザイン性)でした。

このようなパーマの内容が提供されれば誰もが嬉しく、これなら後世に残るパーマ技術になると確信します。しかし実際はと言うと、この内容のパーマがなかなか提供されず、おしゃれコストだけが突出してしまい、パーマ人口は大幅に低下してしまいました。

 

協会も発足当時からこの夢の実現のため、多くの美容師さんに情報の伝達を続けながら縁をつないで来ました。しかし技術レベルのアップははかどらず、私の心配は的中して2013年の段階で昭和40年代のパーマ人口にまで激減してしまいました。(日本パーマネント液工業組合の表で確認を行う)

 

そんな中、縁を持った一人の美容師さんが「こんなことが出来るようになった」と、あるパーマを見せてくれたのです。それがここで紹介するパーマ技術の原型です。この技術は私の知るパーマの常識をことごとく覆す内容を持っていて、その内容と結果に私はしばし言葉を失いました。その具体的な施術が、強さ、根元、傷みの3つに分類した基本調整です。

 

※実は、従来のパーマにこの調整を詳細に説明した文献はありません。個人技で理想に近い結果を提供する美容師さんは少数あるのですが、説明が…

 

技術開発には約15年を要したそうで、そのかいがあり従来のパーマ技術に‟解かれていない理論“を見つけることができたとのことです。また実際に傷みの少なさを目の当たりにした私は、基本技術の大切さを改めて見直します。さらにこの発見で従来パーマの不安定さも解決することが分かり、この新たな基本技術に私自身も大変ビックリしております。

  

しかし、この技術を開発した美容師さんは留まる事なく、2006年頃から施術内容の視覚化に取り組んでいたのです。それが各調整で紹介する、動きの見えるテスト、根元の動き、艶による傷みの確認と、持続性の追跡調査等です。 

 

さて、巷には色々なパーマの応用技術があるのですが、結果として「毎回違うかかり具合」「直ぐに取れる」「チリチリになる」「バサバサになる」「楽にならない」などを感じたら、それが基本に問題のあるメッセージとなります。極端な違いや不安定さを感じる場合は、各調整のどれか、あるいは全てに問題が出ている可能性が高くなります。この状態の時、紹介した調整の動きは見えません。

 

そんなことも、このパーマ技術の開発で分かるようになりました。

なお、この現象はピンパームにもロットにも共通する、パーマの普遍的な基本技術です。

 

日本ピンパーム協会の有料会員に登録して頂くと、さらに詳細な情報が分かります。 

 

 

 

 

この技術データはサイクル化(下図)して、絞り込まれて更なる質の向上に貢献するデータを提案します。

 

また、このパーマ技術は、高い安全性と環境に優しい能力を備えながら、さらに省資源やエコ化にも貢献します。