2015年
6月
30日
火
筆 新たなパーマ技術の開発者。
No.14 カルテでもう一つ気にいらないことは、合点の行かない記述内容でした。初めてカルテを見た時は「これって、メモじゃないの」と言う印象で、同時にこれで何が分かるのだろーと言う疑問を感じました。
もちろん私の持つカルテへのイメージも漠然としていましたが、パーマ技術を支える物なのでもう少し整理された、数字の多い合理的な内容で構成されているに違いないと考えていたからです。そんなメモカルテで記録を取り始めてみると、案の定かかり具合を安定させる能力はありませんでした。それでも3年間記録を続けましたが新たに必要と思われる項目や、記録内容の変更などの改善案は見つかりません。さらに何処を確認しても、改善案を導き出すようなヒントすら出てこないのです。しかし、カルテの廃止で私本来の考え方に戻れたことと、この3年間の経験値を有効にしたいとの考えから、新たなカルテを一から組み立てようと思いついたのです。
当時はカルテにどんな記述が必要なのか、曖昧だったのですが、当てにならないカルテで迷った自分に腹が立った事実が私の内側に火を付けたようです。
また、詳細な施術観察とは別に
[実験]
(詳細はデータベースへ)を加えて、その実験を中心にしたデータ(開店4年目のこと)の収集も始めました。詳細な施術観察には時間がかかると判断したため、記憶をメモ化してそれを長期間に渡りストックし続けることを実行したのです。
※当時の私の経験値はまだまだ点の状態で、線でつながらない部分が多くありました。
2015年
6月
15日
月
筆 新たなパーマ技術の開発者。
No.13 前述したように、カルテは前回の施術忘れを防ぐのに役立ちます。しかし、カルテの記録を守っても、かかり具合が安定しない状態では役に立つとは言えません。
元々、経験値で施術を組み立てる私ですがカルテがあると、迷った時に、前はどうやったかな?と「つい、記録を見る」のです。良かれと思ったこの確認は、経験値で組み立てた施術内容を狂わせ、更に中途半端な妥協案にするのです。
その結果、カルテなんか見なければよかったなと言う、後悔する施術が多発してしまいました。これがカルテを廃止した直接のキッカケです。
そしてそれを強く後押しした物がカルテ自体への不信感でした。
さて、そんな経緯から以前のようにカルテには頼らず経験値で組んでいくパーマに戻り、「毎回初めてのパーマである」と考える施術を再開したのです。そしてカルテを省いた時間を利用して「詳細な施術観察を行う」ことを新たに追加しました。なぜならこのカルテの問題とは別に、以前から見落としている現象があるように感じていたからです。もちろんこの観察で何かが得られると言う期待は極小さなものでしたが、当てにできない物(つまりカルテ)に時間を費やした悔しさがエネルギーになり、以前から思っていたその現象を探すことになったのです。