筆 新たなパーマ技術の開発者。
No.11 カルテについて協会代表者の遠山氏に確認したところ、昭和40年代からパーマのカルテを取る美容師さんが現れたそうです。しかし、これは極少数派で、記述内容は薬品名、ロットサイズ、1液タイム、と結果の文章化だったそうです。
ですから、前回施術で何をしたかを忘れないための簡単なメモ的な働きでしかなく、実際は住所録としての機能が主だったそうです。そんなわけで美容師によっては、お客様への商売的アピール&ジェスチャーとしてカルテを取る人もあったそうです。当時はまだカルテを取り始めた初期の段階のため性能も低く、見せ掛けにカルテを利用した人が有ったことも容易に想像できます。
私がカルテを早期に導入しなかった理由は、記述内容に疑問があり、これで何が分かるのだろーと理解できずにいたからです。また、経験値で組み立てる施術に不満を感じていなかったため、施術内容の忘れを防ぐだけのカルテなら不要とも考えていたからです。ところが美容界でもカルテを取るのが普通になり、気の進まないまま、「不安定なかかり具合を安定させるのに役立つかもしれない…」とか、「もしそうならお客様に安心感のある施術提供が可能になる…」等と、自分に言い聞かせて導入(昭和52年)に踏み切ります。当時のパーマカルテの普及率は70%程度だったそうですが、私も遅まきながらカルテを取るようになります。
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