筆 新たなパーマ技術の開発者。
ブログNo.34 ある日、母親のパーマを何気なく見ていて、とてもやり難そうにしていることに気付きました。気になりその理由を聞くと、「かかり難い髪なのよ…」(私はそう思わなかった)と言うのです。
ならばと次回来店時、ワインドは母親が、かかり難さの対応(基本調整=下仕事)は私が受け持ったのです。
パーマ後、施術中のカールの動きや放置時間の違いを母親にたずねると、「あんた、あれどうやってしたの?」と言う質問が。 当時は基本調整と言う言葉もなかったのですが、施術時間が大きく縮まり20年近く悩んでいた問題が一瞬に解決したのですから母親は大いに不思議がりました。そしてこれを何処で教わったのか…とか、かかり難い髪なのになぜ直ぐにかかったのかとか質問の嵐です。
この素人のような質問から、教えても理解できないであろうと判断し、施術に問題があることを告げると「えっ」と言って、私の答えを真剣に聞いていました。
親子で同業者と言う条件のため、母親は怒ることなく素直にこの答えを受け入れたのですが、師弟や先輩とでは出来ない会話です。美容界はヘアスタイル作りを本業(感覚)と考える美容師が多いため、元々技術的な間違いを理論的に正すと言う素地が育ち難いのです。そのため母親のパーマ技術も行き詰まり、施術の惰性化に気付けず、20年間も改善法を見つけることが出来なかったのです。これが従来パーマの根底にあるのなら、パーマ技術のレベル低下は必然となります。
※確認できない知識を口にする美容師がいますが、これは不安感を埋める心の動きです。
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