髪が切れる。(その2)

筆 新たなパーマ技術の開発者。 ブログNo.38 

 前ブログNo.37で書いた通り今回のお客様は髪を伸ばしながら傷みを直したい言う要望でした。そのためにより強く傷みが残る毛先を切り落とすことが出来ず、シフトした施術内容を維持しながら、傷んだ毛先を伸びた分より少なめにカットして伸ばして行きました。

 

その効果は徐々に現れ、確実に指通りは良くなり、カール感(かかった感じ)を取り戻しながら、9ヶ月目に断毛が止まったのです。

さらに1年後には施術ペースが3週間に1度から4週に1度(カルテで確認)に広がりました。そして次第にカラーの色持ちも良くなり、お客様の時間の有効活用とコストダウンに寄与しながら、施術内容の管理も楽になって行きました。

 

断毛が起きていた頃は、部屋やお風呂などでその髪を拾うのが毎日の仕事だったそうで、指は通らず艶もなく、バサバサで、スタイリングに時間がかかり、そのスタイルも直ぐに壊れると言う、とても憂鬱な状態だったそうです。

そのため勧められるままに何度も方法や薬品を変えたのですが、料金が高くなるだけで、改善の効果(指通り、断毛、艶、持ちなど)は全く感じられず、不安だけが強く残ったとのことでした。

この不安が不信感に変わるのですが、断毛の止まったパーマの内容を観察比較するうちに、いろんな点で従来のパーマとは全く違う物だと感じたそうです。

※このお客様の状態を配慮できずに、「傷むのは仕方がない」と言う美容師は最悪です。

※通常のパーマ剤とカラー剤だけで、傷みを計画的に改善することを技術といいます。

※道具扱いの違いを基本施術といい、やり方に違いがあるためお客様も気付くのです。

 

日本ピンパーム協会

中部事務局

 

代表 遠山千秋

 

 

 協会代表の挨拶。

 

新たなパーマ技術の発見と、

その性能。

 

私は日本ピンパーム協会中部事務局で代表を務める、遠山千秋と申します。協会発足当時から多くの美容師さんと関わる立場にあり、パーマの夢を語り合ったり、自らがモデルになりパーマを体験して来ました。そのパーマの理想が、シャンプー後のスタイリングの楽さ(楽さ、長持ち)と、格好の良さ(デザイン性)でした。

このようなパーマの内容が提供されれば誰もが嬉しく、これなら後世に残るパーマ技術になると確信します。しかし実際はと言うと、この内容のパーマがなかなか提供されず、おしゃれコストだけが突出してしまい、パーマ人口は大幅に低下してしまいました。

 

協会も発足当時からこの夢の実現のため、多くの美容師さんに情報の伝達を続けながら縁をつないで来ました。しかし技術レベルのアップははかどらず、私の心配は的中して2013年の段階で昭和40年代のパーマ人口にまで激減してしまいました。(日本パーマネント液工業組合の表で確認を行う)

 

そんな中、縁を持った一人の美容師さんが「こんなことが出来るようになった」と、あるパーマを見せてくれたのです。それがここで紹介するパーマ技術の原型です。この技術は私の知るパーマの常識をことごとく覆す内容を持っていて、その内容と結果に私はしばし言葉を失いました。その具体的な施術が、強さ、根元、傷みの3つに分類した基本調整です。

 

※実は、従来のパーマにこの調整を詳細に説明した文献はありません。個人技で理想に近い結果を提供する美容師さんは少数あるのですが、説明が…

 

技術開発には約15年を要したそうで、そのかいがあり従来のパーマ技術に‟解かれていない理論“を見つけることができたとのことです。また実際に傷みの少なさを目の当たりにした私は、基本技術の大切さを改めて見直します。さらにこの発見で従来パーマの不安定さも解決することが分かり、この新たな基本技術に私自身も大変ビックリしております。

  

しかし、この技術を開発した美容師さんは留まる事なく、2006年頃から施術内容の視覚化に取り組んでいたのです。それが各調整で紹介する、動きの見えるテスト、根元の動き、艶による傷みの確認と、持続性の追跡調査等です。 

 

さて、巷には色々なパーマの応用技術があるのですが、結果として「毎回違うかかり具合」「直ぐに取れる」「チリチリになる」「バサバサになる」「楽にならない」などを感じたら、それが基本に問題のあるメッセージとなります。極端な違いや不安定さを感じる場合は、各調整のどれか、あるいは全てに問題が出ている可能性が高くなります。この状態の時、紹介した調整の動きは見えません。

 

そんなことも、このパーマ技術の開発で分かるようになりました。

なお、この現象はピンパームにもロットにも共通する、パーマの普遍的な基本技術です。

 

日本ピンパーム協会の有料会員に登録して頂くと、さらに詳細な情報が分かります。 

 

 

 

 

この技術データはサイクル化(下図)して、絞り込まれて更なる質の向上に貢献するデータを提案します。

 

また、このパーマ技術は、高い安全性と環境に優しい能力を備えながら、さらに省資源やエコ化にも貢献します。