髪が切れる1&2への見解 2。

日本ピンパーム協会中部事務局 遠山 千秋

 

ブログNo.41 髪が切れる1&2で使用したパーマ液は、昔から使われているチオ系の薬品です。このチオ系を傷みの出る薬品と認識する美容師があるようですが、それをパーマに使い、カラーとの複合施術を繰り返しながら、強いかかり具合を維持して断毛を治したのが、「髪が切れる」と題した施術の内容です。

 

この話を信じる美容師は多くないと思いますが、開発者によるこの記録データはパーマ液を作る側の私にも驚きの内容でした。そして、この施術で得られたデータは、私の知る従来パーマの常識を覆してしまったのです。さらに困ったことには、従来型のパーマに疑問を持たず、チオ系の薬品をダメだと思っている美容師に、この話をどう伝えればいいのか…。 

 

なお、この時点で改善案を導くカルテが完成していたため、来店時の傷んだ状態から、断毛が止まった時、そしてその後の状態の全てをデータ化(第一号)することに成功しています。もちろん実験結果からこうなることを予測していたそうですが、さらに確かめるため、全く面識のない新規のお客様の、強く傷んだ髪で再確認する必要を感じていたそうです。

その条件にぴったりだったのが、「髪が切れる12」で紹介したお客様です。

その後、同様のデータが他のお客様からも得られるようになり、データの信頼度もグッと高まります。これと引き換えに、従来型のパーマに調整法のないことが明らかになり、開発者もビックリしたようです。その象徴的な会話が、素朴な疑問で語った「質問からはずれた、母親とのテストカールのやり取り」です。

この質問からはずれた状態が、調整が出来ていないことを物語る証拠なのです。

 1998年(平成10年)に発足し、2000年頃から本格的な講習会を行うようになります。

※このデータはパーマの発明された時から、調整法のなかったことを教えてくれました。

2000年頃から、この技術を知ってもらうため名古屋、横浜、大阪で講習会を始めます。

 

日本ピンパーム協会

中部事務局

 

代表 遠山千秋

 

 

 協会代表の挨拶。

 

新たなパーマ技術の発見と、

その性能。

 

私は日本ピンパーム協会中部事務局で代表を務める、遠山千秋と申します。協会発足当時から多くの美容師さんと関わる立場にあり、パーマの夢を語り合ったり、自らがモデルになりパーマを体験して来ました。そのパーマの理想が、シャンプー後のスタイリングの楽さ(楽さ、長持ち)と、格好の良さ(デザイン性)でした。

このようなパーマの内容が提供されれば誰もが嬉しく、これなら後世に残るパーマ技術になると確信します。しかし実際はと言うと、この内容のパーマがなかなか提供されず、おしゃれコストだけが突出してしまい、パーマ人口は大幅に低下してしまいました。

 

協会も発足当時からこの夢の実現のため、多くの美容師さんに情報の伝達を続けながら縁をつないで来ました。しかし技術レベルのアップははかどらず、私の心配は的中して2013年の段階で昭和40年代のパーマ人口にまで激減してしまいました。(日本パーマネント液工業組合の表で確認を行う)

 

そんな中、縁を持った一人の美容師さんが「こんなことが出来るようになった」と、あるパーマを見せてくれたのです。それがここで紹介するパーマ技術の原型です。この技術は私の知るパーマの常識をことごとく覆す内容を持っていて、その内容と結果に私はしばし言葉を失いました。その具体的な施術が、強さ、根元、傷みの3つに分類した基本調整です。

 

※実は、従来のパーマにこの調整を詳細に説明した文献はありません。個人技で理想に近い結果を提供する美容師さんは少数あるのですが、説明が…

 

技術開発には約15年を要したそうで、そのかいがあり従来のパーマ技術に‟解かれていない理論“を見つけることができたとのことです。また実際に傷みの少なさを目の当たりにした私は、基本技術の大切さを改めて見直します。さらにこの発見で従来パーマの不安定さも解決することが分かり、この新たな基本技術に私自身も大変ビックリしております。

  

しかし、この技術を開発した美容師さんは留まる事なく、2006年頃から施術内容の視覚化に取り組んでいたのです。それが各調整で紹介する、動きの見えるテスト、根元の動き、艶による傷みの確認と、持続性の追跡調査等です。 

 

さて、巷には色々なパーマの応用技術があるのですが、結果として「毎回違うかかり具合」「直ぐに取れる」「チリチリになる」「バサバサになる」「楽にならない」などを感じたら、それが基本に問題のあるメッセージとなります。極端な違いや不安定さを感じる場合は、各調整のどれか、あるいは全てに問題が出ている可能性が高くなります。この状態の時、紹介した調整の動きは見えません。

 

そんなことも、このパーマ技術の開発で分かるようになりました。

なお、この現象はピンパームにもロットにも共通する、パーマの普遍的な基本技術です。

 

日本ピンパーム協会の有料会員に登録して頂くと、さらに詳細な情報が分かります。 

 

 

 

 

この技術データはサイクル化(下図)して、絞り込まれて更なる質の向上に貢献するデータを提案します。

 

また、このパーマ技術は、高い安全性と環境に優しい能力を備えながら、さらに省資源やエコ化にも貢献します。