髪が切れる。(その3)

筆 新たなパーマ技術の開発者。

ブログNo.44 

赤ちゃんのような細い髪にパーマとカラーがあるため、髪の耐えうる反応の限界を超えてしまい、指は通らず断毛が出ている状態です。

 

その頃の私は、以前より傷みを改善する自信ができていたため、治すのに3年ほどかかることをお客様に伝えて、極細+パーマ+カラーという超厳しい髪条件の傷みの改善に挑みます。しかし、3年が過ぎても思うような改善に至らないのです。

「人技のため計算通りには行かないのか…」と自分に言い訳しながら、技術的調整をより厳しい側にシフトします。そして5年目、傷みは改善するにはしたのですが、何故か納得できない感覚があるのです。これはもうこれ以上の改善は無理かも…と思い始めたタイミングで「昔から私の髪はよく切れるのよねー」とお客様から出た一言。今もですかと尋ねると「そう」との返事です。

 

なるほど納得できない理由はそれだと直感し、「今度切れたらその髪を下さい」とお願いし、3ヶ月後に入手します。ところがこれを最後に髪は切れなくなり、チャレンジから7年目に、やっと私の納得する指通りと艶に戻ったのです。

この経験から「傷めるのは簡単だけど、治すのは大変だ」、と言う教訓を得ると同時に、「傷みにも程度の違い」(許容範囲)があることを知りました。

これほど長期間、改善を追跡したケースは稀ですが、この事例から基本調整の正しさと、個人差への配慮の大切さを改めて再確認しました。

そして技術だけで各調整の出来ることも確認できたのです。

2016年現在も引っかかり感はなく、指通りの良い状態のまま両施術は続いています。

 

日本ピンパーム協会

中部事務局

 

代表 遠山千秋

 

 

 協会代表の挨拶。

 

新たなパーマ技術の発見と、

その性能。

 

私は日本ピンパーム協会中部事務局で代表を務める、遠山千秋と申します。協会発足当時から多くの美容師さんと関わる立場にあり、パーマの夢を語り合ったり、自らがモデルになりパーマを体験して来ました。そのパーマの理想が、シャンプー後のスタイリングの楽さ(楽さ、長持ち)と、格好の良さ(デザイン性)でした。

このようなパーマの内容が提供されれば誰もが嬉しく、これなら後世に残るパーマ技術になると確信します。しかし実際はと言うと、この内容のパーマがなかなか提供されず、おしゃれコストだけが突出してしまい、パーマ人口は大幅に低下してしまいました。

 

協会も発足当時からこの夢の実現のため、多くの美容師さんに情報の伝達を続けながら縁をつないで来ました。しかし技術レベルのアップははかどらず、私の心配は的中して2013年の段階で昭和40年代のパーマ人口にまで激減してしまいました。(日本パーマネント液工業組合の表で確認を行う)

 

そんな中、縁を持った一人の美容師さんが「こんなことが出来るようになった」と、あるパーマを見せてくれたのです。それがここで紹介するパーマ技術の原型です。この技術は私の知るパーマの常識をことごとく覆す内容を持っていて、その内容と結果に私はしばし言葉を失いました。その具体的な施術が、強さ、根元、傷みの3つに分類した基本調整です。

 

※実は、従来のパーマにこの調整を詳細に説明した文献はありません。個人技で理想に近い結果を提供する美容師さんは少数あるのですが、説明が…

 

技術開発には約15年を要したそうで、そのかいがあり従来のパーマ技術に‟解かれていない理論“を見つけることができたとのことです。また実際に傷みの少なさを目の当たりにした私は、基本技術の大切さを改めて見直します。さらにこの発見で従来パーマの不安定さも解決することが分かり、この新たな基本技術に私自身も大変ビックリしております。

  

しかし、この技術を開発した美容師さんは留まる事なく、2006年頃から施術内容の視覚化に取り組んでいたのです。それが各調整で紹介する、動きの見えるテスト、根元の動き、艶による傷みの確認と、持続性の追跡調査等です。 

 

さて、巷には色々なパーマの応用技術があるのですが、結果として「毎回違うかかり具合」「直ぐに取れる」「チリチリになる」「バサバサになる」「楽にならない」などを感じたら、それが基本に問題のあるメッセージとなります。極端な違いや不安定さを感じる場合は、各調整のどれか、あるいは全てに問題が出ている可能性が高くなります。この状態の時、紹介した調整の動きは見えません。

 

そんなことも、このパーマ技術の開発で分かるようになりました。

なお、この現象はピンパームにもロットにも共通する、パーマの普遍的な基本技術です。

 

日本ピンパーム協会の有料会員に登録して頂くと、さらに詳細な情報が分かります。 

 

 

 

 

この技術データはサイクル化(下図)して、絞り込まれて更なる質の向上に貢献するデータを提案します。

 

また、このパーマ技術は、高い安全性と環境に優しい能力を備えながら、さらに省資源やエコ化にも貢献します。