§ 各作品に使われている、調整技術の詳細を紹介します。

 

この技術は、パーマをダイレクトにスタイリング化することを目指して、開発を行いました。下記ヘアスタイル(ロット、ピンパーム、複合)はその具体例で、これらの作品作りに使われた主な調整法を、具体的に紹介するものです。

一般のより多くの方に役立つ情報(楽さ、傷み、持ち等)としてまとめてみました。

 

美容師さんの基本調整(強さ各調整、根元の動かし方、傷みの改善法など)のさらなる向上、新たなワインドのヒント、見えるテストカールの導入、スライス痕やゴム痕の出ない施術、予測精度を高めたい方等、今以上の技量アップを望む方に嬉しい情報となります。

また、初歩的な疑問や、今更聞けない質問に答えを出したり、若い技術者のさらなる能力の育成などに威力を発揮します。なお、会員登録を行うことで、さらに詳しいデータベースに入ることが可能になります。

 

★動画Q&Aで、機能性パーマを確認できるようになりました。

従来のパーマで行われるワインドの基本を、超分かり易く説明してみました。プロの方はおさらいに、ホームパーマをご利用の方は、この情報を利用して楽しくパーマを行ってください。

パーマ技術は化学的な力(化学反応)と物理的な力(テンション)のバランスで成り立つ技術です。その物理的な力を受け持つロットの巻き方の説明となります。

なお、ロングほど巻きムラが出易く、短ショートは巻き損ねが出易くなるため、ロングと短ショートのワインドは難しくなります。

 

 ◆ねじるだけでタテロールになるパーマの詳細。
フワフワなかかり具合を目的にしたパーマが、タテロールになるとはモデルさんも知りませんでした。

そのためどの程度の毛量を取り、どうねじればいいのか分かっていないのです。つまり、同じパーマで2つのスタイリングが可能になるとは、思っていないためスタイリング中の表情に半信半疑の戸惑った様子が映ります。作る側も楽しくねじらせていただきました。  


 ◆細いロットで特大のカールを作る詳細。

動画から、パーマの強さ調整がロットサイズで行われていないことが分かります。これがパーマの強さ調整の基本なのですが、多くの美容師さんが不思議に感じるようです。しかし、この調整なら強さの違いに幅広く応えることが可能になります。ただし、施術を真似ても、特大のカールは得られないのでご注意ください。

 

 ◆持続性と優しいかかり具合を考慮したパーマの詳細。

どんな風にパーマが弱くなるのか、100日間追跡をして確認をしてみました。観察条件は、かけっぱなしの伸ばしっぱなしです。ただし、髪条件は千差万別のため、全ての髪にこのデータは適合しません。しかし、持続性を語る一つの目安になります。また、強くかかったパーマにもかかわらず、チリチリになっていないことにもご注目ください。

 

 ◆追跡調査、2年間に渡る傷みの詳細(艶の変化)

艶の良し悪しは、手触りの良し悪しに比例します。また、薬品の副作用はゼロに出来ないわけですから道具を変えても副作用はなくなりません。ということは美容師の管理技術(薬品や器具の適切な扱い方)が問われるということです。それが豆知識にあるWikipedia (ウィキペディアが語ることです。しかし、このような管理法が従来パーマ技術の教えにないため、「傷むのは仕方がないこと」と程度差を考慮する事なく、傷むことが単純に常識化してしまいました。

 

 ◆理想のパーマで紹介する調整の詳細。
頭頂部に躍動的な動きを求め、その強さを徐々に弱くして、下部の直毛部と違和感なくつなぐ強さ調整を、強さの段階的調整(グラデーション化)と言います。そんな調整を用いた作品なのですが、巻き方もロットアウトも通常の方法で行い、面倒な作業は一切行わず調整は終わります。そのため躍動感と直毛が、違和感なくつながるのです。

 

◆毛先にパーマをかけたボブスタイル。

写真のボブは水気を飛ばしただけの状態で、普段使いなら十分なクオリティーと考えます。パーマヘアーは無造作に簡単に乾かして、イメージの形になることが重要で、そうでなければパーマをかける意味は薄れます。乾かすだけで形になれば、スタイリングの手間が省けてお客様に喜んでもらえます。ブローをすればさらに艶が出る(当然の結果)のですが、それを毎日するのは大変ですし、やり方によってはこのブローが傷みを増やすことにもつながるからです。

 

◆根元からパーマをかけるボブスタイル。

毎日を楽にするボブⅠのクオリティーをそのままに、シャンプー後を無造作に乾かせばスタイリングは済んでしまいます。後はカットで段を入れるとか、ソグことでイメージを変えることが可能(基本の形)です。

しかし、ここで扱うことは毎日を楽にすることはパーマの基本調整であるため、アレンジは扱いません。

なお、ここまでに紹介する各調整を組み合わせることで、新たな創作スタイリングの技術習得(調整技術の応用)が可能となります。

 

ロットは、ボリュームを与えたり、髪全体にクッキリしたカールを付けたり、毛先を軽やかに飛ばすなどの能力に優れます。その効果を利用すると、華麗で軽やかな作品作りを得ることが可能になります。もちろん基本調整の有無が条件となりますが、ロットはピンパームほどの練習量はなくてもかかるからです。

長所は何よりも早く巻き終われることで、強さは美容師の調整次第となります。

 

 ウェーブをダイレクトにデザイン化するパーマの詳細。

パーマ後の濡れた髪を、ドライヤーで湿っている程度に乾かし、ブラッシングをしてクシでウェーブを整えます。

このようにウェーブヘアを簡単に作りながら、格調と上品さを備えた作品群が得られます。このピンパームのワインドは、ウェーブを目的の位置に計画的に配する基本技術です。

 

 ◆エリ足をフィットさせるパーマの詳細。

パーマ後、ドライヤーで水気を飛ばし無造作に手グシで仕上げた形です。このようなエリ足の処理を行うと、首筋がスッキリとシャープになりメリハリ感のあるスタイリングとなります。また、エリ足の浮き上がりを抑え、フィットさせる実用的な効果も有します。アイディア次第で応用幅は広いのですが、これもピンパームの能力を活かす基本技術の一つとなります。

 

ピンパームの特徴は、ウェーブを目的の位置に計画的に配列したり、はねるエリ足をフィットさせたりする能力(反対も可)を持つことです。しかし、この能力は単にピンパームを巻くだけでは得られず、目的に合ったカールをチョイスし確実に実施する技量が美容師(熟練度)に求められます。なお、ロットによる計画的なウェーブデザインは、構造的な問題で非常に難しいものとなります。 

 

●しばらくお待ちください。

 ◆ロットとピンパームの組み合わせ詳細。

ロットとピンパーム間、隣接するブロック間で段階的調整を行います。施術目的は、上部にボリュームを集中させ下部のボリュームは抑えることです。上部がつぶれやすく側頭部にボリュームが出過ぎる方に用います。さらに、明るいカラーがされている髪ですが、効果的な傷みの調整で非常に艶の良い状態が維持された施術例でもあります。

(カラーの明るさはこの状態ではわかりません)

 

目標とする作品を得難くする条件が複数あると、その作品は中々得られません。それをピンパームとロットの特徴を最大限に利用して対応するパーマです。

施術限界を超える条件でなければ効果のある施術法となり、無理と思われる形作りへのチャレンジが可能になります。(両パーマの基本調整が条件)

注意 基本調整ができないと基本施術ができないため、マイナスの効果が多くなります。

 

 

日本ピンパーム協会中部事務局は、「お客様にも、美容師にも嬉しい」パーマでなければならないと考えます。

 

そこで、お客様にとって嬉しいパーマとは何か… 美容師にとって嬉しいパーマとは何かを考えてみました。お客様に嬉しいパーマとは、目的の形が楽に得られ(第一目標)、安全で持ちが良く(第二&第三目標)、手間要らずでおしゃれコストも最低で済むこと(第四目標)です。

 

美容師にとって嬉しいパーマとは、このお客様の幅広いニーズに応える調整技術の提供ではないでしょうか。だとすると短い髪を巻くことや、楽さを失わない強いパーマも必要な条件の一つになります。(弱いパーマの納まりの良さは当然のこと)

これを実現するために開発した技術が新たなパーマで、一人でも多くの方に幅広く喜んで頂けることを念頭に開発を行いました。

 

有料会員の登録は、ここから行うこともできます。 

 

日本ピンパーム協会中部事務局 兼 綜研 (代表)  遠山千秋

 

 

§ 美容師の皆様へ。

巻き方を真似るだけでは、新たなパーマで紹介するテストカールの可視化や、手グシによる楽なスタイリングは得られません。何故なら…従来型パーマにはこれを実現する基本ルールがないからで、そのため調整が不安定になるのです。

 

技術には、見える部分(巻き方等)と、見えない部分(化学反応&物理的力)があり、それぞれにルールが存在します。ところが見えない部分(強さ、根元、傷み=基本調整)のルールが従来パーマにはないため、見える部分(真似)だけが技術と勘違いされて来たのです。その結果、かかり具合が不安定で毎回違うと言う状況になり、しかもこの不安定さに慣れると、お客様の「もう少し強くとか、弱く」と言う要望を満たすことが出来なくなるのです。こんな修正にエネルギーをとられるため、原因の追求に美容師の手が回らないのです。

そのため、パーマの途中に見られる現象や結果を、施術内容と関連付けすることが出来ず、施術の真似だけが続いているのです。つまり、理論的な裏打ちがないため「真似」しか出来なくなったのです。ですからHPで紹介する基本調整と言う言葉もなければ、楽さの追求も出来なくなったのです。これを象徴する表現が「見れば分かる」と言う美容師の自意識で、これは技術を軽視していることを現し、この意識がパーマ技術をダメにし前進にブレーキをかけているのです。

 

一方、紹介する施術情報の全てに、新たなパーマ技術の基本調整が実施されているのですが、その効果や手応えを動画Q&Aで可視化しましたので、そちらでも確認してみてください。このように書くと難しいパーマ技術のように感じられるかもしれませんが、実はこのパーマ技術の最大の特徴は、施術内容が驚くほど簡単でシンプル(基本施術)であると言うことなのです。ちなみに見えない部分のルールは、実験時に現れる現象を繰り返しデータと突き合わせて(分析)臨床的に導き出したものです。

 

※使用薬品は全てチオ系ですが、調整法が確立したため基本調整が可能になりました。

※「薬品を塗って巻けばかかる」と言う意識は、パーマ技術の仕組みを知らない現れです。

※かける能力の低い薬品は、調整力が狭いため髪によって使えない場合があります。

調整力の狭さは、限られた髪にしか使えないため幅広い利用は望めません。

※かける能力の高い薬品は、調整することで幅広く活用できるようになるのです。

※パーマ技術に必要な薬品は、目的の動きを早期に確実に得る能力です。

 なお、このホームページは2027年を持って運用を終了する予定です。

 

日本ピンパーム協会

中部事務局

 

代表 遠山千秋

 

 

 協会代表の挨拶。

 

新たなパーマ技術の発見と、

その性能。

 

私は日本ピンパーム協会中部事務局で代表を務める、遠山千秋と申します。協会発足当時から多くの美容師さんと関わる立場にあり、パーマの夢を語り合ったり、自らがモデルになりパーマを体験して来ました。そのパーマの理想が、シャンプー後のスタイリングの楽さ(楽さ、長持ち)と、格好の良さ(デザイン性)でした。

このようなパーマの内容が提供されれば誰もが嬉しく、これなら後世に残るパーマ技術になると確信します。しかし実際はと言うと、この内容のパーマがなかなか提供されず、おしゃれコストだけが突出してしまい、パーマ人口は大幅に低下してしまいました。

 

協会も発足当時からこの夢の実現のため、多くの美容師さんに情報の伝達を続けながら縁をつないで来ました。しかし技術レベルのアップははかどらず、私の心配は的中して2013年の段階で昭和40年代のパーマ人口にまで激減してしまいました。(日本パーマネント液工業組合の表で確認を行う)

 

そんな中、縁を持った一人の美容師さんが「こんなことが出来るようになった」と、あるパーマを見せてくれたのです。それがここで紹介するパーマ技術の原型です。この技術は私の知るパーマの常識をことごとく覆す内容を持っていて、その内容と結果に私はしばし言葉を失いました。その具体的な施術が、強さ、根元、傷みの3つに分類した基本調整です。

 

※実は、従来のパーマにこの調整を詳細に説明した文献はありません。個人技で理想に近い結果を提供する美容師さんは少数あるのですが、説明が…

 

技術開発には約15年を要したそうで、そのかいがあり従来のパーマ技術に‟解かれていない理論“を見つけることができたとのことです。また実際に傷みの少なさを目の当たりにした私は、基本技術の大切さを改めて見直します。さらにこの発見で従来パーマの不安定さも解決することが分かり、この新たな基本技術に私自身も大変ビックリしております。

  

しかし、この技術を開発した美容師さんは留まる事なく、2006年頃から施術内容の視覚化に取り組んでいたのです。それが各調整で紹介する、動きの見えるテスト、根元の動き、艶による傷みの確認と、持続性の追跡調査等です。 

 

さて、巷には色々なパーマの応用技術があるのですが、結果として「毎回違うかかり具合」「直ぐに取れる」「チリチリになる」「バサバサになる」「楽にならない」などを感じたら、それが基本に問題のあるメッセージとなります。極端な違いや不安定さを感じる場合は、各調整のどれか、あるいは全てに問題が出ている可能性が高くなります。この状態の時、紹介した調整の動きは見えません。

 

そんなことも、このパーマ技術の開発で分かるようになりました。

なお、この現象はピンパームにもロットにも共通する、パーマの普遍的な基本技術です。

 

日本ピンパーム協会の有料会員に登録して頂くと、さらに詳細な情報が分かります。 

 

 

 

 

この技術データはサイクル化(下図)して、絞り込まれて更なる質の向上に貢献するデータを提案します。

 

また、このパーマ技術は、高い安全性と環境に優しい能力を備えながら、さらに省資源やエコ化にも貢献します。